花の色は。
飽きっぽいことは自他ともに認めるところけれど、
今でも忘れられないのはなんでだろう。
南の島。
どこかで偶然すれ違ったり、鉢合わせするなんてことはあり得ない。
それに、わたしだって、自由、のはず。
何も気にすることなんてないのに。
気持ちも行動も、あの日から何も変わっていない、動けない。
救いの手。
甘えさせてもらうことと、甘やかされること。
二つの違いが分からないまま育てられたので、
甘えるのは悪いことだと教えられたので、
甘ったれるな、我慢しなさいと言われ続けたので、
甘えていいと言われても、どう甘えていいのか分からない。
いのち。
ひとをひとりなくしたことがある。
そのひとは、誰にも甘えることができなかった。
甘えることができるはずだったのは、わたし。
わたしは生きて、誰かに甘える資格なんてないのかもしれない。
ひとり。
ひとりでは生きていけないとわかっている。
みんな、お互いに寄り添い合って生きている。
本当にひとりで生きている人なんていない。